ピアノの練習でメトロノームを使うとき、いろいろな使い方があります。
練習の効果をアップするために、いろいろな使い方や練習方法をご紹介していきたいと思います。
ぜひ参考に、ご活用下さい。
ピアノ初級者向けのメトロノームの使い方と練習の仕方
音楽の三大要素「リズム・メロディー・ ハーモニー」の一つの要素「リズム」
メトロノームを使って拍の基本「リズム」を身に付けると、先への学習がスムーズになります。
目で見て、耳で聞いて、しっかり自分の中に拍を感じて確認する!
それが出来るようになってくると、いよいよ実際にメトロノームに合わせてピアノを弾く練習をしましょう。
今回は、ピアノの練習の効果をアップするために、初級編としていろいろな使い方や練習方法をご紹介していきたいと思います。
「メトロノームに合わせる 」 初期の段階が身につき始めたら、いよいよメトロノームを使って、実際に ピアノ練習になります。
ただ、弾くことだけに意識が向き、音符や休符の拍数が乱れるようであれば、通して最後まである程度弾ける状態で使用するのがベストでしょう。
通して弾く場合、初級の時期は等速感を養うために使いましょう。
さて「メトロノームに合わせる」「 拍を身体で感じる」ことが出来ても、楽譜に書かれてる音符を、メトロノームに合わせてスラスラ弾けるか ?という、次のステップになります。
まず
- 音を読む
- 指を動かす
これらがスラスラできなければ、メトロノームに合わせて弾くことはできません。
①②の練習の仕方や、身につける方法などは別の記事でお伝えします。
でも【メトロノームに合わす】を、この時期に大いに活用できる方法がありますので、ご紹介します。
メトロノームを使った具体的な練習方法 準備編
◆楽譜の準備
- 2小節から4小節程度で、音程がなるべく離れてないものを選びます。
- 音を読むのが苦手な場合、先に調べます。
- 楽譜に書かれた指使いを、番号だけを追って机などで動かします 。
- それぞれの準備ができたら、机やピアノでメトロノームに合わせて練習します。
この時余裕があれば、ドレミを声に出して弾きます。
◆この練習のメリット
- 音が読めるようになり、次の音へ目を移す訓練になる
- 5本の指が、楽譜と連携して動くようになる
- メトロノームをかけることによって、
■止まれない
■きっちり 合わす
など、自分流で弾いている時よりも、次への判断や対応力も、養う訓練ができます。
集中力が必要なため、長い曲や長い時間にならないことがポイントです。
このように、拍を感じてカウントにきっちり合わせられることは、ピアノ演奏の入り口なのかもしれません。
まだまだ いろんなことが 不安定な時です。
以下も、合わせて練習すると良いでしょう。
初心者のメトロノームの使い方と練習の仕方
実際、ピアノ曲を練習するとなると、今までの練習のように左手がメトロノームで♩四分音符を叩き続けるものはほとんどありません。
実際の楽譜を、ト音譜表は右手で、ヘ音譜表は左手でリズム練習をします。
理解ができたら次に両手。
この時は、まだメトロノームはかけません。
両手のリズムが、きっちり叩けるようになってから「メトロノームに合わせる」ことをします。
まずリズムとして、両手が等速の中で反応できるかが 第一歩になります。
次に右手(メロディー)の
- 細かい動き
(8分音符や 16分音符) - 難しいリズム
(付点4分音符+8分音符・タッカのリズム・タイなど)
まずきっちり動かせるか、リズムを理解できてるか、を片手ずつ練習します。
①②の練習の仕方や、奏法のテクニックなどは別の記事でお伝えします。
慣れてきたら「メトロノームに合わせて」しっかりチェックします。
ズレのない、きっちりした指の動きを訓練します。
続いて左手(伴奏)も同様にします。
ピアノ練習には、手順があります。
- リズムを確認
- 音と指番号を確認
①②の準備ができてから、実際にピアノを弾きます。
メトロノームを使った練習の注意点
よくある話なのですが・・・
「すぐに両手で弾き始める!」
これは、一番良くない練習の仕方になります。
音も音価(音の長さ)も、指使いも、拍感も、等速感も、一度で読み取るには限界があるはずです。
そこを無理してやり通すから、間違いや失敗につながるのです。
1曲の全体を見渡し、難しそうなところはどの辺りかを、ざっくり 確認してから①②③の手順で進めましょう。
ものの数分でできることです。
失敗を少なくするためにも、また、事故ると正しく直すことが面倒になり、決して楽しい練習ではなくなるはずです。
ピアノ演奏は、上達するために様々な練習が待っています。
入り口のこの段階で、無駄なつまずきは回避しましょう。
メトロノームを使ったピアノ練習で身につけてほしいこと
メトロノームを使った ピアノ練習で身につけて欲しいことは、
- 拍を予想できる拍感
- 等速感を身に付ける
等速の中で、動く指と 少し先を見れる目と 柔軟な頭
私はこれを、ピアノ脳だと思っています。
無数の神経を使って弾くピアノは、脳に良いとよく言われています。
「ピアノを弾くと頭が良くなる!」
いろんな意味で、地頭を鍛えるには最高なことでしょう。
決して簡単ではないピアノ。
でもそれを一つずつ乗り越えると、大きな喜びとなって帰ってくるのも事実です。
コツコツと基本を積み上げて素敵な音楽の世界へ行きましょう。
具体的な指導法などは、お話会などでも触れています。
たくさんのケースを経験してきました。
同じピアノ指導者として、ぜひ経験や体験をお話会でシェアいたしましょう。
メトロノームを使った練習・初級者編のまとめ
拍を身体で感じられるように、メトロノームを上手に活用したい導入時期 から、今回は、安定した流れで演奏できたり、リズム感も身に付ける初級者編をお伝えしました。
次回は 柔軟なテンポの揺れや、音楽性豊かに弾くために、メトロノームを使って立体感や空白感も養うことを目指す中級者編へ続きます。
実際に曲を演奏するときに、メトロノームの一律なテンポで弾くわけではありません。
●初心者、初級者は
- 音符とメトロノームのカウントが、きっちり合うこと。
- テンポの中で、読譜がスムーズにできること。
●中級者~は
- メトロノームを、音の乱れを整えるだけでなく、立体感や空白感をイメージしながら、音楽のニュアンスを取り込むこと。
やはり一番大切な事は、初級の段階でしっかり活用できること!です。
メトロノームの使い方と練習の仕方が重要になります。
次回は、中級者のメトロノームの使い方と練習の仕方をご紹介します。