藤井ピアノ教室のメトロノームの使い方

メトロノームの使い方の画像

 

藤井ピアノ教室では、導入期いわゆるお始めの時期に「メトロノームと言う物の存在を知ってもらう」ことをしています。

 

もちろん最初からメトロノームに合わせてピアノを弾くことは不可能ですし、混乱を来たすだけでメリットはありません。

 

では、どのように導入していくのでしょう。

メトロノームをどのように使ってますか?

速くならないように、乱れないように、きっちり弾けるように。。

 

メトロノームに合わせて練習しましょう!

と、よく聞きますよね。

 

確かに、拍の中にきっちりと指を動かす練習をして、慌てたり、指の都合で遅くなったりの確認をするためには必要ですね。

 

でも、あくまでもメトロノームは等速感を養う道具で、速くなったり遅くなったりしてしまうのは、なぜそうなるのかの原因を考えるために使いたいのです。

 

いろいろな事をブログに書きました

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こちらから

 

「メトロノームに合わせることが本当の目的ではないこと」

 

メトロノームの本当の使い方を、習いたてのお子さん達にはをしっかりと習得して欲しいと思っています。

 

藤井ピアノ教室のメトロノームの使い方

 

 

 

お始めのお子さんは、メトロノームの出会いはリズム練習です。

 

ピアノを弾くって「ピアノを弾くこと」だけだと思いがちです。指を動かすことに一生懸命になります。

その動かして弾く音符が、テンポや拍の中にきっちり収まらなければいけないことを最初に知っておくことは大切です。

 

ある程度指が動いたり、難しいリズムが出てきて初めてメトロノームに出会っては「メトロノームへの印象」が違ってくると思います。

 

ハノンやスケール、ツェルニーの練習で使用する機会はたくさんありますが、この時期にメトロノームに出会っても、自己流のテンポ感が身についてしまっていたり、テンポや拍に鈍感になってしまう危険があると思っています。

 

やはり、お始めや導入期でメトロノームには出会っておきたいものです。

 

 

 

 

<筆者体験談>

何よりも私自身が、この手順で育ってますからメトロノームが苦手でした。

合わせると、弾きにくい!制御された感があって、気持ちよく音楽を作れない。

そう思ってました。なので、念仏を唱えるように弾けるスケールとアルペジオで、いかに速く弾けるかを挑戦してました。

速く弾くための道具・・なんと浅はかな、、残念な子でした。

 

ツェルニーは、メトロノームを使うと機械的になり気持ちよく弾けなかったので、自分のピアノを録音しメトロノームをかけて、どこがおかしくなるのかをチェックしてました。

恐ろしいほど怖く厳しい先生でしたので、次のレッスンまでに修正するために捻り出した練習法でした。

 

※当時のレッスンーーー

スケールとアルペジオを、今日は80で、とか120で、と急に指摘されます。

上手くいかないと、とんでもないことになります。

 

毎朝、今日は80、120と手拍子を打ってメトロノームで確認してました。

速さを覚える練習が、学校へ行く前の練習でした。

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工夫しながら「わかったことは」、合わせることの訓練ではなく、拍感を手に入れることだ!と言うこと。

 

そして、メトロノームはやっぱり必要だということ。➡シリーズでお伝えしています。

でもそれは、使い方であること。そして、無意識の領域でメトロノームの刻みを感じる!と言うこと。

 

それには、お始めの時期にメトロノームに触れ、楽しく取り組むことが出来る!ことが大切だと言うこと。
メトロノームで使うリズムのテキスト画像
丸子あかね先生のリズムの本 シリーズでお世話になってます

ーーリズム打ちの練習ーー

メトロノーム♪♪=80

いろんな音符(全音符・付点2分音符・2分音符・付点4分音符・4分音符・8分音符…)を打つ

 

 

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①まずメトロノームできっちり合わせて手を叩けること

②次に、膝をメトロノームに合わせて屈伸しながら叩く(等速感を身体で感じる練習)

③次は、左手で左足をメトロノームに合わせて叩き、右手は右足でリズムを叩く

④リズムテキストのリズムを指差ししながら動かしていく(左手はメトロノーム役)

 

 

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①②③④の流れをメトロノーム無しで練習

次に、メトロノームのカウントに合わせて、たん、たん、いく、よ、と声出し練習

→膝の屈伸をつけながら一小節をカウント(たん、たん、いく、よ、)して上記の順番に練習

 

 

一拍の長さや、一拍に2つを刻めたり、一拍半の付点4分音符はタイをかけて練習

 

意外と長く伸ばす音符が待ち切れない場合が多いです。

 

裏拍を感じるために、一拍の中に♪♪の刻みを感じるのは大切です。

 

 

 

時間はかかってもきっちりした等速感は大切なので、淡々と進めていきたいものです。

メトロノームは、いろいろな使い方があると思います。

曲に合わせてならす!のではなく、あくまでも拍感を養うために使いたいと思っています。

 

 

 

<筆者感想>

「たん、たん、いく、よ、」これ、耳に残るみたいです。みんな、ノリとして身についてきます。

 

ピアノ演奏の前に、前拍を感じることはとても重要です。

拍を感じてから、一音目を流れに乗っける。急に始まりの音を弾いてはいけないのです。

 

弾く前の準備。手指はもちろんですが、拍の準備がないと四拍子か三拍子か、聴いてる人に親切ではないのです。

 

小さな子たちには、「大縄飛び」の話をします。縄の回るタイミングを見計らって入っていく。

これが、前拍を感じることになり拍感につながります。

 

 

 

膝屈伸や声に出すことで、かなり身体で拍を感じることが出来ると思います。

身体で心で感じるようになると、ピアノのレッスンで曲に合わせてメトロノームを使うことはほとんどしません。

 

リズム練習で、音楽の基本は習得出来ると思っています。あなどるなかれ、リズム練習!!

 

 

 

<聴いてくれる人に親切な演奏とは>

聴いてくれる人は、楽譜は見ていないのです。

拍子も、音の強弱や表現も、他いろいろなことも聞こえてくることが全てです。

どのような曲で、どんな風に感じてもらいたいのか、全て演奏者が音と演奏姿でお伝えしていかなければいけません。

 

 

そして、音の鳴る瞬間瞬間、演奏者と同じ思いを持ってもらえたら最高です。

そして、次への期待と興奮を持ってもらい、先へお誘いしていくのです。

 

親切な演奏とは、言葉や説明がいらない演奏。

 

そんな演奏が出来たら、最高ですね!