ピアノが脳トレといわれてきた理由
ピアノ演奏とは、指の動き、楽譜を読む、リズムを取るなど様々な脳の機能が同時に刺激され、記憶力や集中力、多機能処理能力が向上すると言われています。
ピアノ演奏は、トレーニングとしての脳の活性化と、趣味として楽しむことの出来る、心の安らぎを手に入れることができます。
ピアノの教育効果
●ピアノを習うと勉強ができる子になる?
よく耳にする言葉ですが、如何でしょうか。
ピアノを習っているお子さんの学力や知能が高いというデータは、実は大昔からありました。
教育熱心な家庭では、子供にピアノを習わせる割合が高いと同時に、親の知的水準も高く、単純にピアノを習うことの効果とは言えないと考えられてきました。
しかし、最近になって、親の知的水準が同じであっても、ピアノ経験のある子どものグループと、ピアノ経験のない子供のグループとで、学力や知能に差があることがわかってきました。
🎹認知能力と🎹非認知能力
❖認知能力とは何か
例えば、次のような能力を思い浮かべてみてください。
- 計算が得意
- 英語が読める
- 暗記が早い
これらは「認知能力」と呼ばれる、目に見える能力。テストで点数に出来る力です。
ピアノ学習が脳にに与える影響
❖非認知能力とは何か
一方、非認知能力とは、
- 失敗してもまたチャレンジする
- 毎日コツコツ練習を続けられる
- 自分の気持ちをコントロールできる
- 友達と仲良くやっていける
つまり、数字では測れないけど、人として大事な心の力なのです。
🎹認知能力と🎹非認知能力
と言われると、難しそうで何だかピンと来ませんが、このように纏めると解りやすくなりました。
では、この二つ。一体どんな効果があり、目に見えない力となるのでしょうか。
非認知能力とピアノとは?
ピアノ練習とは、小さな達成の積み重ねで「一足飛びに上手く行くようなものではありません」
ほんの少しの小節の練習でも、ゆっくり丁寧に何度も繰り返します。
そのたびに、「前より上手く弾けた!」「今日は左手がバッチリだった!」「先生がほめてくれた!」
ちょっとした達成感を何度も味わうことで「私は、やればできるんだ」という感覚が、心にしっかりと根を張っていきます。
日々の経験の中で、がんばる力・自信・感情のコントロール・集中力など、たくさんの非認知能力が育まれています。
繰り返し練習して、少しずつ弾けるようになり、いつか「あ、できた!」と感じられる瞬間がやってきます。
アメリカの心理学者アンジェラ・ダックワースは、「成功する人の共通点は、才能よりやり抜く力だ」といいます。
ピアノのレッスンは、その「やり抜く力」を日々育てているのです。
記憶や集中力の向上
こんな場面に心当たりはありませんか?
【例1】ピアノ発表会で…
舞台に上がる前、顔がこわばって緊張していた子が、
演奏を終えて戻ってきたときには、にっこり笑って「楽しかった!」
本番に向けて練習を重ねた経験、乗り越えた自信が、その子の心の中にしっかり残っていきます。
ピアノで自己肯定感の向上
こんな場面に心当たりはありませんか?
【例2】苦手な曲に取り組む日々
最初は「ムリ!」「できない!」と口にしていた子が、
少しずつ弾けるようになり、最後まで仕上げたとき。
本人もビックリするくらい、嬉しそうな顔をして「私、できた!」とつぶやく。
こうした体験の中で、がんばる力・自信・感情のコントロール・集中力など、たくさんの非認知能力が育まれているのです。
もう一度、「非認知能力」とは、テストの点数やIQなど数字で測れない力のことです。
たとえば:
- やり抜く力(GRIT)
- 自己肯定感
- 集中力
- 感情のコントロール
- 協調性・共感性
- 自分で考えて行動する力(主体性)
これらは社会に出てからの「生きる力」に直結するとして、今とても注目されています。
今の時代は「勉強の力」だけじゃなく、「心の力=非認知能力」が大切になりました。
●AIやロボットが活躍する時代➡機械には出来ない、人と人の関わり、心を動かす力が大事になる。
●正解が一つじゃない時代➡自分で考えて判断する力や自分と意見を擦り合わせる力が求められる。
自分を信じて学び続ける力、失敗を恐れない心など、成功体験の積み重ねが自己肯定感になります。
人は、「自分はできる」と思ったら、まずは新しいことに挑戦出来るようになります。
ピアノの練習や発表会は、その「自信の芽」を育ててくれる場面なのです。
ピアノレッスンで育まれる「心の力」
ピアノでの経験で得るもの
・毎日の練習で身に付く忍耐力
・弾けなかった曲が弾けるようになる自信
・やれば出来るという自己肯定感
・本番での緊張をコントロール出来のり越えられる
・感情のコントロールとして曲のイメージを表現する
・創造性・想像力・連弾や合奏・協調性など、コミュニケーション力が身に付く
さまざまな非認知能力を育てることが出来ます。
自己肯定感とは、「自分は大丈夫」「自分には価値がある」ということです。
自己肯定感が高い子は、新しくチャレンジでき失敗を恐れない。
自己肯定感が低いと、検討が出来てもある種の「あきらめ」や「どうせ私なんて…」と消極的になる。
「うまく出来ることがある」からではなく、諦めても「続ける自分は大切」と考え心のよりどころのような力のこと。
❖ピアノで育つ非認知能力とは?
ピアノの学びには、非認知能力を自然に育む場面がたくさんあります。
ピアノがいかに非認知能力と深く密接しているかがわかります。
| ピアノの経験 | 育つ非認知能力 |
|---|---|
| できない曲に挑戦する |
忍耐力・やり抜く力 |
| 発表会で人前で演奏する | 感情のコントロール・自己表現 |
| できた!の実感を得る | 自己肯定感 |
| 連弾や先生とのレッスン |
協調性・社会性 |
| 練習の習慣化 | 自律性・集中力 |
❖なぜピアノが効果的なの?
ピアノは…
-
コツコツ努力が必要(すぐにできない)
-
自分と向き合う時間が多い
-
感情を音にして表現できる
-
他人と比べるより、自分の成長に目を向けやすい
という特徴があるため、自然と内面的な力=非認知能力が育ちやすいのです。
ピアノと非認知能力の関係を一言で言うと?
ピアノは、目に見えない心を育てる。
音楽を通して、子どもたちは「学力では測れない人としての土台」を自ら育てています。
【新刊】『ピアノが育てる「心の力」~非認知能力とピアノの深い関係~』発売のお知らせ
この度、長年のピアノ指導経験から生まれた一冊『ピアノが育てる「心の力」~非認知能力とピアノの深い関係~』をKindleにて出版いたしました。
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【本書について】
「ピアノを習わせているけど、うちの子は才能があるのかな?」 「練習を意外としなくて、どう声をかければいいのか気づかない…」 「発表会前に緊張して泣いてしまう子にどう寄り添えばいいの?」
こんな悩みを持つご家庭や先生方に向けて、ピアノレッスンで育つ「非認知能力(テストでは測れない心の力)」に焦点を当てた本書。
【本書で学ぶこと】
- ピアノずっと育む忍耐力、自己肯定感、集中力、感情コントロール力小さな成功体験を逃さないコツ
- 発表会や練習で挫折しそうな子どもへの言葉かけ
- 「やめたい」と言われたときの対応
- AI時代だからこそ必要な「人間らしい力」を育むヒント
ピアノ教室の先生だけでなく、お子様をピアノに通わせているご家庭、子どもの教育に関わるすべての方々にお読みいただきたい一冊です。


